2004年7月の独り言



1(木)晴れました。

今朝はクリトメリア練習で、ついに「祝祭」がベールを脱ぎました!私が推薦した曲です。今日皆に楽譜が配られ、すぐ譜読みにとりかかるにあたり、参考のために、と飯沼さんが独唱でザーッと全体を聴かせる事になり、自分がCDからおこした譜面を見ながら久しぶりに伴奏を弾いてみたのですが、やはりいい曲だと感じました。歌詞の中に、
「花抱く手を銃に持ち替え 何も祈らなかった私なのに」
というような箇所があり随分タイムリーな曲のようにも思えます。でも、ただ声高にそれを叫ぶのではなく、優しく音に乗せて心に浸透されれば一番いいと思うのです。その音の動きはシンプルでいて力強く、理屈っぽい和音なんて一つもないけれど、実にグッとくるのです。彼女たちの温かい声で、人の心にすーっと届く歌になれば、と願うばかりです。


2(金)今日も晴れ。毎日暑いよん。。

昨日の夜は、ハイマートとメディックスのホール練習がありました。長岡京記念文化会館は、特に京都方面の合唱団に人気の高いホールだそうです。収容人数は1000人程で、駅からのアクセスも良く、ホールの雰囲気も綺麗で、響きもかなり良いのです。近年、私が関わる合唱団がよく利用するお陰で、ホールの人とも顔見知り状態です。しかも本番担当調律師さんが、ウチのピアノもお世話になっている中谷さんだったりした日には、もう勝手知ったるホールでノビノビ本番ってな具合なのです。
この学生合唱団のホール練習ですが、何年か前まではしない事の方が多かったように思います。当日緊張している中でリハをし本番も迎えるというのが常でした。事前にホール練習できるのは実に贅沢な訳です。やったからには、本番当日は心にゆとりをもってのぞんでほしいと思います。ホールを味方につけて、というか、ホールごと楽器だと思って響かせてほしいのです。そして感謝の気持ちで最後の曲を味わえたらいいなぁ。。


3(土)雨のはずが、なんとかもちこたえました。

谷混サマーコンサート。彼らは今日のために、いろいろ悩み、励まし合い、知恵を絞り、そして本番を迎えました。第1ステージの「飛行機よ」(抜粋)は、副指揮者の植道くんが落ち着いてよく振っていたように思います。歌声もよく出ていたし、歌詞も大切に歌っているようでした。萩峯くんレパ「新しい歌」(抜粋)も、まず指揮が堂々としていたし、皆この曲が好きだという事が伝わったのではないかな。そして企画ステージ。企画委員の汗と涙の結晶です。よく頑張った!ただ、時々「舞台の上で起こっている事をお客様に伝える力」が弱くなる部分があったように思います。暗転での場面転換、舞台上での拍手、無音の状態などは、ともすればお客様を混乱させます。例えば場面転換などは、見せてはいけないものではないと思います。見せられる状態に作ればいいのです。芝居中の拍手のシーンも、むしろ客席にも一緒に拍手してもらえるようにあおったり、最後の曲の後も舞台ごと皆で拍手してお客様をあおる事もできたでしょう。また、ただの無音の状態がないよううまくピアニストを使うとか。これらの事をふまえて、次回さらにいいものを期待したいところです。まずは皆さんお疲れ様でした。。。


5(月)くもってます。。

きのうは京都大学ハイマートと立命館大学メディックスのジョイントコンサート「ココロノイロドリ」がありました。今年私が関わっている学生合唱団の演奏会は、前期これで全て終了です。二日間全力疾走した感じですが、最後までエネルギーがもった事にホッとしています(用意していたアリナミンV&Vは、合同ステージ直前グビッといきました!効いたと思う)。
第1ステージ「魂のいちばんおいしいところ」では、直前までいろいろバタバタして大変だったけれど、本番をのびのびと楽しんでいる彼らを頼もしく思いました。まだ荒削りではあるけれど、屈託のない健康的な音楽が届けられたように思います。第2ステージにハイマートの「水のいのち」と続き、休憩後第3ステージに合同演奏「季節へのまなざし」でした。
今回の指揮者飯沼さんは、今までも何度か「独り言」に登場していますが、私が出会った面白い大人ランキングで常に上位キープしている人で(笑)、年齢も性別も不詳、音楽的には大海のように自由でいて涙のように繊細なみずみずしさを持ち、学生たちには姉貴と慕われる人間くささがあり、その実はぬいぐるみと戯れたりもするお茶目さんでもあります。そして、昨日の合同ステージでは、何かが彼女の上に「降りていた」というか「ついていた」というくらい指先や腕、表情からその音楽が勢いよく溢れ出ていました。私は皆の声を背中に乗せながらその「飯沼力」に合流、楽しくて心地よくて仕方なかったのです。お客様の中には涙して下さった方もいた、と聞いています。もしあの舞台から伝わった何かが、ただの「音」や「言葉」だけでなく、「魂」のようなものだったとしたら、あの時会場にいた全ての人は素敵な時間を共有できたに違いないと思います。私自身はアンコールの時に会場中に
「ありがとうを柔らかく丸めたようなもの」
をいっぱい投げました。いろんな誰かに届いているといいけどなぁ。。。


6(火)晴れ。洗濯指数は100だそうな。。

おとといベランダの朝顔がひとつ、ポワッと咲きました。綺麗なローズピンク色の小さな花でした。春先に姪っ子から「はい。」と手渡された小さな種を、もらったその日に2つの植木鉢に3粒ずつほど植えたのです。花の咲く類のものはことごとく失敗していたので今回も花が咲くかどうか心配でしたが、とにかく忘れずに毎日水をやる事が目標でした。一日忘れると思いの外グッタリとうなだれているのです。私やダンナにとって「忙しい朝でも毎日欠かさず」というのは、他にない気配りや努力が必要でした。あと、つるが巻きつけられるように棒などを植木鉢にさして、自分のつるの重みで折れてしまわないように、上向きに伸び伸びできるようにしました。結局その棒では全然足りなくて、今はベランダの柵に直接巻きついてます(苦笑)。
この前漬けたらっきょうもこの朝顔も、すぐには結果が出ないもの。私たちは最初方向指示のような事をしたら、あとは様子を見守っていくだけです。お漬物の味のしみ込み具合を途中何度も操作したり、植物の芽や茎を無理矢理引っ張り出して伸ばそうとしても、いい結果が出るとはとても思えませんもんね。こうやって、日々の小さな出来事からの教訓がたくさん生まれております。ありがたや。


11(日)おおむね晴れました。

今日は、京都混声合唱団に急に頼まれた代役ピアニストの仕事で、昼過ぎから15時半までバッハのロ短調ミサの練習につき合って、その後バーゲン真っ盛りの京都の街にくり出しました。ダンナに夏用の靴やジム用ハーフパンツを買って、私は前から欲しいと思っていたキャリーバッグを買い、夕食にアールエフワンのサラダを2種類買って、ご機嫌で帰宅。ビール片手にサラダと冷やしうどんを食べつつ、プロ野球オールスター第2戦を見ました。ここのところ合併問題や1リーグ制案などが持ち上がり、なんだかファンとしてはテンションが低かったのです。でも試合は面白かった!特に新庄さんのホームスチールには、驚きながらも拍手喝采です。野球が楽しくて仕方ない人なんだ、とつくづく感じました。ベンチで、近鉄の岩隈さんとダイエーの和田くんが笑顔で話をしていたり、ヤクルトの古田さんと巨人の工藤さん、中日の山本昌さん(長老トリオ)がベンチに揃って腰掛けている様子などは、見ているだけで和みました(笑)。来年もセ対パが見たい、と思っているのは私だけではないはずです。ゆうべダンナに、「もし、アメリカ宝くじを買って何百億円か当たったら、近鉄を買う!!」と言ったら「あのなぁ。。無理やねん。。」と呆れられました。むむ、残念。。


15(木)梅雨も明けて。。。

毎週水、木は合唱デーです。ゆきやなぎとクリトメリア。まず、水曜日のゆきやなぎは来年の演奏会に向けて準備中、昨日から練習時間を延長してパート別におさらいをしています。今回も無伴奏ステージでまたもや出演させて頂く事になり、個人的にはかなり気に入っている曲(コダーイのマウンテンナイツ)なので、気合いもひとしおです。
一方、木曜日のクリトメリアは来る9月5日に本番を控え、マメに早朝練や午後練をして頑張っています。ここでもどうやら典礼聖歌ステージで一緒に混じって歌わせてもらえそうです。いろいろな角度から参加できて幸せだなぁ、とつくづく思います。そして、両団とも「指導者が合唱団員経験者でしかも声楽出身者」なので、説明はわかりやすくしかも身体の使い方など「なるほど!」と思う事がたくさんあり面白いのです。結局、私にとっては歌でもピアノでもいいんです。悩んだりしんどい思いをする事も含めて、音楽の中にいる事が好きで仕方ないんですね。たのしい機会を与えてくれる両団の団員さん達や指揮者にただただ感謝です。


17(土)晴れーっ!!

いずみホールでのコンサート「歌うよろこび」も終え、この夏の大きな行事は残すところ今週末の生徒の発表会のみとなりました。昨日の私は、久しぶりのいずみホールという事もあり、緊張と言うよりは興奮していました。リハをしている時から、このホール中に自分の音を響かせる事が嬉しくてご機嫌だったのです。ただピアノ弾きとしては、残響の長さに対するペダルの具合、ソリストとの音量バランスなど、コントロールが大変な部分もあります。舞台上でソリストとのバランスをはかり、「このソリストの音が、私にこのくらい今聞こえているなら大丈夫だろう」と信じるのです。一応、客席でリハを聴いて下さっている人に様子を伺いますが、基本的には自分の耳だけが頼りです。ピアノ弾きは大抵自分のピアノでは演奏しません。演奏する場所の状態もさまざまです。全く響かない公民館のような時もあれば、例えば教会でソリストとピアノが離れていて、響きに時間差があるような事も。それでも聴いて下さる方には楽しんで頂きたいので、普段なら気にしなくてもよい時間差や音響の事まで気配りする訳です。全くいつも通りでいいなら、自己満足で幸せな人生なのですが。。。それでも終演後、知り合いが嬉しそうに笑顔で駆け寄って来て声をかけてくれた時、いろんな苦労が全て報われます。この日、出番が終わって会場に行くと、ゆきやなぎの中尾さんと親友の山田姫が本当に嬉しそうにいい感触だった事を話してくれて、私の気持ちは軽く溶けていきました。


19(月・海の日)今日も暑かった。。晴れ。

昨日は、兵庫県の南光町までひまわりの写真を撮りに行ってきました。残念ながら雲が多く写真日和ではなかったのですが、久しぶりのゆったりした連休を味わいたくて、一番下の妹も連れてダンナと3人、ちょっとした長いドライブでした。曇っていたので、つい油断した私はカーディガンを羽織らずに屋外での撮影をしていたのですが、帰って来てビックリ!!肩から腕にかけて日に焼けて真っ赤です。「こんなに無防備に日焼けするなんて、近々本番がないとわかってるからできる事やねー!」なんて呑気な事を言ってましたが、ヒリヒリとしてきた今ひどく後悔してます。。。皆さん、曇りの日の紫外線こそ侮れませんぞ!!


22(木)猛暑の毎日。。

昨日のゆきやなぎの練習後、久しぶりに母と阿倍野近鉄で待ち合わせをして、ショッピング&お茶をしました。20日がお誕生日だったのです。夏らしいベージュ色の麻のアンサンブルを選んでプレゼントしました。喜んでくれたので、きっと近いうちにそれを着たオシャレな母に会えるかな。洋服やバッグの売場をプラプラして歩き疲れた頃、一息入れるのはいつも決まって「マンゴーシャワーカフェ」です。心斎橋にもお店があり、アジアっぽい雰囲気のなかなか美味しいものを食べさせるカフェです。今回私は「チキンとホワイトアスパラのチャパティ」と「アイスチャイ」、母は「季節限定・抹茶とクリームチーズのパイ、苺のアイスクリーム添え」と「アイスコーヒー」でした。チャパティが想像以上に美味で、嬉しくなってしまいました。見た目より食べ応えがあり、しっかりお腹いっぱいになりました。かか様、いつまでも元気で、また美味しい物を食べにいろいろ行こうね。


24(土)蝉が鳴いています。ただ今、朝の9時半。晴れ。

生徒の発表会も無事終了。無事とは言いながら、やはりいろいろありました(苦笑)。でも生徒達は皆、弾いた後いい表情なのです。これは嬉しい。失敗した人もうまくいった人も、人前で緊張感をもって何かをやり遂げた事は、今後を考えるきっかけになるんでしょう。
ここ何年かは友人の山田姫と合同で、平均14、5名の生徒を集めて開催しています。今は、子供の数が少なく、しかもほぼ毎日塾通いする子が多いので、疲れてピアノのレッスン中に睡魔におそわれてコックリコックリしてしまう子もいます。訳を知ると可愛そうで、練習をしていないのを責める事もためらってしまいます。
昔と今では、子供たちの生活の様子がかなり変化しました。でも、ピアノを上達させる方法は変わりません。日々の練習を大切にする事だけ。近道などないのです。私も昔、要領よく短時間で練習する方法はないものかと考えましたが、そんな事を考える間があったら結局練習する方がマシなのです(笑)。
どんな芸事にも「自分自身について考える」事や「感覚を研ぎ澄ます」事なども含めて、それなりに時間をかけないと決して到達できない領域があって、そのための「遠回り」は無駄ではないと思います。しかも芸事には「ゴール」も「正解」もありません。。。
最近よく思うのですが、ピアノが上手に弾けるとか、絵がうまく描けるとか、それを仕事にする事だけが素晴らしいのではなく、それを一生自分の幸せの種だと思えたなら素晴らしいのではないでしょうか。例えば中学生になって「音楽高校に行こう!」と考える事は悪くないけれど、是非その先まで考えてほしい。どういう大人になりたいか、を考えてほしい。時々そういう事を考える時間を持てるように、先輩の私たちが手助けをしてあげたら、と思っています。


31(土)曇り。。台風の影響で風強し。。

ダンナのお友達、鈴木さんの写真展を見に行ってきました。彼の作品は今までに何度か拝見した事があるのですが、ただ綺麗なだけの写真ではなく、何かしら考えさせられる作品を撮る人だな、といつも感じます。今回は風景写真(地面に焦点が合っていて、目線の先の物はぼやけている不思議な状態。。)、前回は人の背中をアップで撮った物(私は最初、星座の写真かと思ったのですが、実はほくろ。。)でした。レンズを通して、人の心に何か動きをもたせるなんて、すごい事だと思います。ダンナは彼をいつも応援しながらも感心もし、羨ましくも思っているようです。会場が肥後橋だったので、すぐ近くの「ピアノピアーノ」で¥1500のランチを頂いたのですが、トマトのパスタは勿論、メインの真鯛の蒸し物が超美味でした。デザートの「アマレットとグレープフルーツのジェラート」も素晴らしく、また是非行きたいお店がひとつ増え、有意義ないい一日となりました。それにしても、街はいつも以上に人、人、人。今日U.S.J.で予定されている「GLAY」の10万人ライブのせい?
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