2005年9月の独り言

1(木)くもり時々晴れ。

世間の夏休みも終わり、朝方の蝉の鳴く声もいつの間にか少しずつ落ち着いてきているようです。
いつもより気忙しくなんだかバタバタしていた私の夏も終わり、秋を迎えて一層バタバタし始めます(笑)。先日ついに「うたう劇場2005」のチラシが届きました。写真も名前も入って、これはもう逃げも隠れもできません。あとは本腰を入れて研鑽を積むのみです。人気者ばかりを集めたコンサートなので、限られた練習日程の中でバッチリと合わせていかなければなりません。皆さん、是非応援のほどをよろしくお願いします!!
そして、毎年この時期以降、冬の大学合唱団の定期演奏会に向けてあちこち飛び回る事になります。私が現在受け持っている学生合唱団は5つ。定演は12月に3校、1月に2校あります(今後の放浪予定参照)。その合間にも、去年に引き続き、マリンバの通崎睦美さんとの学校公演「こころの師匠(せんせい)」シリーズで、京都府下の小、中学校を何校かまわります。あぁ、これはエライ事になりそうです。。
と、その前に来週末ゆきやなぎの演奏会があるんだった!いろんな事情が重なって人数は少なくなりましたが、彼女たちは日々頑張っています。コンサートが終わった後の9/21と10/12には、団員募集のための見学会も予定されています(詳しくは別ページ「要チェック!団員募集コーナー」をご覧下さい)。
さらに今日、飯沼さんに「忙しくてあまりマメに練習参加できないけど、エヴォリュエでまた歌いたい」と申し出てきました。実はずっと迷っていたのですが、「当日時間的に大丈夫なんだったら、歌えばいいんじゃない?」とサラリと言われ、それもそうだなー、と。それに、まだいろんな人に出会いたいし、いろんな環境に身をおいて何かを感じ取り考える事は、少々時間が窮屈になるとしても時々やっておいた方がいいような気がします。仲間たちに極力迷惑をかけないように、でもせっかくですから楽しみたいと思います。


6(火)台風接近でくもってます。

おとといは合唱団「ことのは」の練習(無伴奏なので私もアルトで歌います!)、昨日は11/27京都公演2のアンサンブルの練習があり、いよいよ「うたう劇場2005」の活動が本格化し、現実のものとして見えてきました。CD制作の過程でミキシングやジャケットの作成に立ち会ったり、ダンナ平林が「うたう劇場」のHP作成に関わっていたり、時々私も演奏者以外の立場から「うた劇」を考える機会があったので、最近演奏者側にいる時間をさらに楽しむ事ができている気がします。
私はピアノ弾きなので言葉自体は伝えられないけれど、詩人に選ばれ発せられた言葉が作曲家に届いて音楽となった時、そこに音職人としてイッチョカミする事ができます。その音楽はいい歌い手さんを通ると、聴く人の耳を通って心に届き、ホール全体がひとつになり、それを私は身体中で感じる事ができるのです。これが嬉しくて、歌や合唱の伴奏はやめられない!
さぁ、ついにチケットの発売も開始されました。皆さんご一緒に「うたう劇場」を実感しませんか?素敵な歌を用意してお待ちしております。


8(木)台風が去って、気持ちのよい晴天。

今年の誕生日プレゼントに、飯沼さんが「ピアノの上に飾ってね。」と素敵な色の布製のお花のアレンジメントを下さいました。なんだか、大人っぽくていい感じです。ちなみに私からはイタリアの雑貨ブランド「ALESSI」のシトラススクイザーをプレゼント。柑橘類を半分に切って逆さまに押し込んで果汁を絞るアレです。ダンナとデパートをフラッと歩いていた時「アレがいいんちゃうか?」と見つけてくれました。中国人ぽい人形の帽子を逆さまにするとスクイザーになり、胴体が果汁受けになります。リンクから飯沼さんのHPの日記へいくと、誕生日プレゼントとして写真が出ている、黄色くて可愛いヤツです。
同じ誕生日の仲間がいるおかげで、毎年自分の誕生日も大切に味わえます。感謝感謝。。


9(金)晴れました。突然の夕立があったけど。

ゆうべ急に思い立って、「うたう劇場第1回大阪公演(2001年)」のビデオを観ました。いや、特に目的があった訳ではなくて、ただその時のメイン演目「オアブラ」を突然観たくなったのです。
「オアブラ」の登場人物は、<恵美さん=不倫中の女>、<ビンテンさん=その分身1>、<きーちゃん先生=分身2>。女が相手の男から送られてきた薬に礼状を書いていると、突然分身1が「お礼状なんて書く事ないわよ!期限切れや売れ残りばかりじゃないの!」と現れます。分身1が言うには「アイツにはアナタの他にも4人も女がいる!薬にはランクがあり、オアブラという万能薬が送られてこそ本命だ!」との事。そうこうしていると、分身2が登場。「実は分身1にも付き合っている男がいて、賭事好きのタチの悪い男だ」とバラし始めます。この3人のやりとりがおかしくて抱腹絶倒なのです。まず、分身1がおネエ言葉、そして分身2は京都弁でしゃべるのですが、この設定が本人たちのキャラとなんだかマッチしていて最高です。また、物語の最後に意外な人が登場します。とてもここではお話できませんが(笑)。
これは本当に再演が待たれる(出演者たちが「またやりたい!」と言っている)傑作です。皆さん、機会があったら是非ご覧下さいね。


12(月)晴れ。朝のうちは涼しくなりました。。

昨日はゆきやなぎの演奏会でした。そりゃあ、ライブですからミスはあったし、音程のマズイ所だってありました。でも、いい響きだなぁ、と感じた所もたくさんあったのです。たとえば「風の祈り」の3曲目「さくら」の最後のハミングや、「海をうしろへ」の1曲目「わたしの海」の出だし、「空の名前」3曲目「そら」の生き生きした感じ、5曲目「夕焼け」の祈りの部分の響きなど、ちょっとゾクッとするくらいいい感じでした。また、彼女たちのいい表情が随所に見られた事、指揮者も生き生きしていた事、終わった直後の皆の笑顔が素敵だった事が何よりじゃないかなぁと思ったのです。
実は当日リハで「ピアノの雰囲気が強すぎるので、2段階くらい控えてほしい」と、かなりセーブして弾く事を要求され、それを聴いて合唱がさらに遠慮してしまわないか、窮屈になった分伴奏が卑屈な感じに聞こえないか心配でしたが、合唱はのびのびと歌っていましたし、終演後の反応をいくつか聞いたところ雰囲気は壊さずに弾けたようです。ふぅ。
ちなみに、舞台での私の衣装は、1ステ2ステがいつもの黒いパンツスーツに水色の大きな花のコサージュ、3ステ4ステでトップスを赤いシルクのチュニックにしたのですが、それより行き帰りに着ていた黒のワンピースが反響をよんでいたようです。ワンピースというものを着たのが久しぶりだったし、丈がちょっと短めだったし。ま、たまにはそんな日もあらぁな、と。しかし、あんなに反応があるなんて、よほどイメージが違ったんだなぁ。。ま、いっか。


16(金)晴れ。秋の空かな。

今年もアルトパート団員としてアンサンブルエヴォリュエで歌わせてもらう事になり、先日練習に初参加、ブラームスと信長作品を歌いました。いやぁ、楽しい。ホントに。
私は自分の声についての専門家ではないけれど、歌う事が好きです。いい声をコントロールして、いつでも出せる訳ではないので時々イライラするけれど、このイライラは向上心の現れだ、と自分をなだめながら過ごしています。その練習中も、出したくない声がつい出たりして何度もガックリきてたのですが、そんな中ふと気づいた事があります。
音楽に尊敬の念があれば、いい音を出したいと思うのは自然な事なんだ、と。自分の声がいい声だとアピールする事ではなくて、「今、目の前にあるこの作品に敬意を表するにはどんな音が必要なのか?」と考えて、相応しい「いい音」が出せるかどうか。ピアノでも同じ事です。指が速く回る、とか、立派な音が出る、とか、そんな事は絶対的に考える事ではなく、「この作品のこの部分に必要な音色を相対的に選ぶ耳」こそが大切なのではないか、と。
演奏する上で大切なのは、やはり「聴く事」そして「想像し創造する事」でしょう。例えば、つい指が速く回るための練習をして、回れば目標達成!と思いやすいけれど、それはほんの出発点にしかすぎません。いつも全体像をとらえる感覚、自立と調和のバランス、そういう事を考えられるかどうか。また「音程を正しくとる事」、「リズムに遅れないようにする事」、歌なら「詩を理解してもらえるように正しく伝える事」などは、それぞれ作品の大切な要素なんですよね。それに敏感でなかったり、理解しようとせず「わかりにくい作品だ」なんて決めつけていると、作品を軽視している傲慢な人と思われてもある意味仕方ない訳で。
何より作品に敬意を表しつつ、 一緒に音楽を作っていく仲間に感謝しながら歌いたいと思います。


17(土)くもり時々小雨。

テレビに出ました〜!いやはや、面白い体験でした。NHK「ぐるっと関西プラス」という生放送の番組の中で、ライブゲストとしてマリンバの通崎睦美さんの伴奏で出演したのです。
番組は10:45から始まるのですが、私たちの入り時間は8:30。8:45から音合わせ、カメラ割りのチェックなどをして、メイクをしてもらって、出番は11時すぎでした。
テレビの現場って、思いのほか人がたくさんいて動き回るんですよね。演奏中も目の前で人やら大きな機械(たぶんカメラでしょう)がウロウロするので、正直ちっとも集中なんてできません。リハの時はそれに気を取られて、なかなかうまくいかずドキドキしましたが、本番は少しくらい慣れていたので「気のそれ方」はマシでした。
そして今回私が弾いたのはキーボード。音色や鍵盤のタッチが普通のピアノと違う事も勿論ですが、楽器が小さいので視界が広いし、正面を向いて演奏できるのです!自分だけが違和感を感じていたのではなく、通崎さんからも「いつもより顔がよぅ見えるのが、なんか不思議〜。」と言われました(笑)。こうして、得意不得意にかかわらずいろんな経験をしておくのは、今後きっと何かの役に立つはずなので、今日もむっちゃんとNHKに感謝なのでした。


20(火)くもってます。。

明日はゆきやなぎの練習見学会。私はこの団では初めて参加します。先日の演奏会でもアンコール前にチラッと見学会について告知したのですが、さてどんな方が見に来て下さるでしょうか。そもそもどなかた来て下さるかなぁ。。期待と不安の混ざった気持ちです。団員も演奏会を終えてまた0からのスタートですので、一緒に初めての譜面を読むところから始めます。綺麗な声じゃなきゃ、とか、スラッと音符が読めなきゃ、とか、そんな事は2の次、3の次です。とにかく体験してほしい!若い方も、それほどでもない方も(笑)大歓迎です(団員募集コーナーにも告知しています!)。お問い合わせは小島さん(06-6782-6391)まで。10時スタートですので、お気軽に城南キリスト教会までお越し下さい。団員、指揮者、伴奏者、一同でお待ちしております!


26(月)スッキリしないくもり空。

プロ野球も大詰めを迎えています。我が阪神タイガースはマジック3が点灯中!でもまだあの2文字は言わないの。言うと減りますから(笑)。
こうしている間にも他球団では監督交代の話が続々と持ち上がっています。巨人の次期監督の話題なんてシーズン中からしょっちゅうだったし。オリックスの仰木さんも勇退されるらしい。楽天の田尾さんは「解任」だとか。結果が出なかったから、だそうな。でも楽天が今年結果が出ないのは、ある意味わかりきってた事ではないのかなぁ。だから1年じゃなく3年契約したはずだ!なんて、昨日は球団側の結論に納得いかなくて、不機嫌になったりしてました。でもまぁ、田尾さんも最初に「この顔ぶれでなんとかなります!」みたいな大きい事言っちゃったらしいし、「90敗以上したら解任だかんね」とか契約内容にあったのかもしれんし、そりゃこちら側からは詳細はわかりませんもんね。
思うに、信頼しあっている状態こそがいい仕事の基本だと思うんです。雇う側は「お金をやる。仕事をさせてやる。文句があるか。」じゃなく、雇われる側も「そんだけしか(お金を)出さないなら(仕事は)こんなもんだろう。」じゃなく。お互いがどの段階を「結果」と受けとめるかにも寄りますが、雇う側に「話をきく余裕、責任を持って育てる楽しみ」、雇われる側に「お金よりやり甲斐、損得抜きの全力疾走の快感」を感じる力があれば、いろんな事が違って見えないかなぁ。そんな現場、この世知辛い時代には少ないみたいですね。。


30(金)さわやかな秋晴れ!

ゆうべ阪神がリーグ優勝を決めました!!特に私が応援している下柳さんが先発で、いいピッチングをしていたらしい。「らしい」というのは、ライブで見ていないからです。出先から戻る時に大阪駅がすごい人混みで盛り上がっており、酔っぱらいのオッチャンが「阪神優勝や〜!」と叫んでいたので知りました(笑)。帰宅してすぐにテレビを点けると優勝特番をやっており、金本さんが最後のフライをキャッチするシーンのリプレイを見ながら、私は「あとだし」で盛り上がってました(今年の阪神については、また後日書く事にします)。
実はゆうべ、大阪で我が師匠きーちゃん先生が出演されるコンサートがあり、実家の母と一緒に聴きに行ったのです。師匠は相変わらずの美しい声と、美しいドイツ語と、魅力的な立ち居振る舞いで、会場をジンワリ圧倒していたように思います。師匠の声には独特の「たわみ」、「伸縮性」、ちょっと普通のテノール歌手にない持ち味があります。パーンと張った強さというより、ゆるやかにヒダに沿っていくような。昔聴いた「赤とんぼ」の最後、「止まっているよ」の歌い回しは、忘れられないフレーズのひとつです。懐かしく、少し寂しく、でも温かな音色。楽器は違うけど、毎回何かしら影響されるところがあります。ますます11月の「うたう劇場」が楽しみになってきました!!

翌月(2005年10月)の独り言はこちら

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