2011年6月の独り言

7日(火)くもり。しばらくお天気が良かったので、久しぶりな湿気。

怒濤の週末を終え、ホッと一息。。となるヒマもなく、今週末またバタバタと出張する予定のにらもやしでございます。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。

土曜日は、合唱団まいの演奏会でした。ワタクシは今回初めて伴奏で参加したのですが、どうだったのかを言葉で綴るのがもどかしい程のライブでございました。いや、頑張って書きますけどね(笑)。その時のホールの響きやお客様の反応、状況によって変化するものってありますよね。だけどブレない信念はあって。それらを余す事なく隅々まで味わい尽くした気がします。
第一ステージのチェンバロとの共演によるモンテヴェルディ。本番客席で聴けないと思ったので、リハーサルを聴かせて頂きました。当日合わせのみで本番。そう思えないような楽しそうなアンサンブル。もうお互いに信頼し合っているのですよね。素晴らしい。
第二ステージはワタクシのドビュッシーソロ「水の反映」から始まりました。そこからラヴェル、メシアン、プーランクときて、ステージ最後は三善さんの「その日-August6-」。ラヴェルは個人的にツボでした。圧倒的な美しさ。メシアンはうってかわって不思議な歌。「秘密の薬を、呪文を唱えてかき混ぜながら歌う」という雰囲気。プーランクは、管楽器と何度か取り組んだ事がありますが、プーランクらしいハーモニーがちりばめてありました。最後の和音、大好きです。三善さんの作品は、この後もいくつかの舞台で取り上げる予定で、引き続き勉強せねばです。テーマが重く、精神性の高い作品なので、ちょこちょこっとは弾けません。要研究です。
第三ステージの「光る砂漠」も本番がやっぱり一番良かった、というか、面白かった。先に書いたように、本番の舞台でしかできない事がたくさんできたし、それがちっとも怖くなかったな。確信をもって間を取れたり、テンポの設定も理屈じゃなくできたり。音楽ってまさに生き物だとあらためて思った次第。どれも好きだけど、「さびしい道」と「ふるさと」、その流れも含めて何度弾いても心が震えます。

応援に駆けつけてくれた皆様、本当にありがとうございました。ロビーでの笑顔がワタクシの明日の活力になるのです。いつも支えられております。
スタッフの皆様、お世話になりました。お蔭様で音楽に集中できる一日となりました。
そして、まいの皆さん、ワタクシを受け入れて下さって、本当にありがとうございます。何度か通った濃密な練習と休憩時間の脱力感のギャップ、素敵です。もちろん本番も含めて、実にしゃーわせでございました。次々共演の機会がありますが、どれも皆さんの熱意に応えられるように、音楽力も体力もさらに上げつつ邁進していきたいと思います!


21日(火)夕方から久しぶりに晴れました。

ここのところ、旅づいています。もう一ヶ月くらい毎週土日は長野だったし、昨日は岐阜で今日は名古屋。地元でのレギュラー合唱団も、合唱祭前だったり演奏会前だったりして、結構バタバタしております。

そんな中、岐阜の女声合唱団「うた・ふぐるま」は本番を7月10日(サラマンカホールで14時開演です!)に控えて、演奏会で女声版初演をする「くちびるに歌を」など作曲された信長貴富さんを昨日練習にお迎えし、楽しく充実した一日となりました。今回の演奏会は信長作品をテーマに開催する事もあって、4ステージ中3ステージが彼の作品なので、今回初演する作品以外のものも演奏、貴重なアドバイスを頂きました。ワタクシは、朝から落ち着かず、練習が始まるまで何度もトイレに行く始末(苦笑)。相変わらず気がちっちゃくて自分でもガッカリですが、雨森先生や団員さんの温かさに支えられ、弾き始めたらもう楽しくて仕方ない状態になりました。
世の中に素晴らしいと言われる作品は数あれど、ワタクシにとって彼の作品ほどすぐに心から共感できて愛着が湧いてくるものは少ないのです。たとえば、他の作曲家の作品では楽譜を穴があく程研究しないと分からないような物もあって(それは好き嫌いとは別で)、そういう作品にも触れるうちに愛着が湧いたりもしますが、彼の作品はそういう感じではなくて、本能が理屈より先に反応する感じなのです。かと言って、内容が浅い訳では全くなく、じっくり探っていくとその向こうに広がる世界が実に大きくて。
数年前に混声の作品で初演の機会を頂いて以来、ご本人とやりとりする機会が増えたりして本当に嬉しく思います。佇まいがさり気なくて、物腰が柔らかく優しい語り口だけど、実は表にそれほど出さないだけで好き嫌いの判断基準がかなりはっきり厳しくある人じゃないかと思っているのですが、さてどうでしょうか??もちろん、そういうところも魅力である事は間違いありません。今年度まだいくつか彼の作品を弾かせて頂く機会があって、それぞれ全く風合いが違っていたりして、まだまだ奥が深い信長作品に魅了されつつ、ますます楽しみになっているワタクシであります。

翌月(2011年7月)の独り言はこちら

過去の独り言 目次はこちら

にらもやしホームへ